農薬は怖い!「沈黙の春」Rachel Carson

WB HOUSEのBlogへようこそ!”健康に拘る”営業の河野です。資料差し上げます!
こうしてあなたと出会えたのも何かのご縁です、ぜひ「WB工法」と、「エアープロット」いう言葉を覚えて帰ってください、いつか必ずあなたのお役に立ちます!長野の棟梁が考えた「換気扇を使わないで室内の湿気・VOC・臭気を排出」する工法と、白金担持触媒で「アレルギー源を無害化する」方法です。

 

「2階から卵を割らずに落とす方法」ショーン・コノリー著、古谷美央訳 より一分飲用

冬が終わっても春が来ない悪魔の世界

1950年代のアメリカでは、小さなトラックが強力なスプレーをあたりに噴射しながら、郊外の道路や、農場の中や、砂浜などをゆっくり通り過ぎてゆく光景がごく一般的で、珍しくもなんともありませんでした。
このスプレーにはDDTという、人類が作り出した中でも最もよく効く殺虫剤が含まれていて、蚊、マイマイガ、そのほかのやっかいな害虫の駆除に使われていました。
 DDT(ジクロロジフェニルトリクロロエタン)がつくられたのは1874年でしたが、殺虫剤としての効果があるということがわかったのはずっと後の1939年で、しかもそれは当初極秘にされました。
 一般市民はこの「魔法の殺虫剤」のことを1944年まで知らされませんでしたが、その年、アメリカ空軍およびそのほかの政府機関が、DDTの有効性に関して初めて情報を流しました。
 それ以前は、DDTに関するニュースは検閲がかかっていました。この薬剤が非常に強力であったために、これを秘密兵器として隠したがっていたのです。
 アメリカの象徴が消えてしまう!!
 1950年代、DDTが最も多く使われていたころ、レイチェル・カーソンという若い女性は、その強力な殺虫剤と関連する異常現象に気づきはじめました。
 彼女は海洋学者(水中に生息する生物の研究者)であり、アメリカ魚類野生生物局が出版する本を書いたこともあります。やがて彼女は、いくつもの湖で死んだ魚が浮いていることや、かって多くの鳥がさえずっていた場所が異様な静けさに沈んでいるのを見聞きするようになりました。

 1958年には、マサチューセッツ州ケープコッドにいる友人から、海鳥が不審な死を遂げているという話を聞きます。さらに、アメリカの国章にも描かれる白頭ワシも、国中のほとんどの場所で絶滅しつつありました。
「沈黙の春」が警鐘を鳴らす
 これらの話を聞き、カーソンは行動に出ます。それからの4年間、彼女は研究を続けるかたわら、化学物質、特にDDTが野生生物に破滅をもたらしているという多くの科学的証拠(エビデンス)を集めた本の執筆に取り組みました。この本は、人類が環境に化学物質をまき散らし続けたその先の未来を暗示するように「沈黙の春」と題され、1962年に刊行されました。
 「沈黙の春」はすぐに大きな話題を呼び、ベストセラーになりました。
 カーソンの地道な仕事は実に驚異的なものでした。というのも、なんと彼女は乳癌を患って、耐えがたい痛みと闘いながらこの本を書き上げていたのです。彼女は1964年、本の発表から2年後にこの世を去りました。
 しかし、彼女が残した種は、何十年にもわたり大きく育ち続けました。世界はほとんど一瞬のうちに環境への影響について自覚し、多くの国の政府はそのダメージを回復させるための手段を大急ぎで講じました。
 たとえばアメリカでは、1972年にDDTの使用が禁止されるとともに、かっては何も気にせず使われていた数十種類にもおよぶ化学物質についてもその影響を調査することが決まりました。
DDTはどのように働くのか
 レイチェル・カーソンは、幸運にもアメリカ魚類野生生物局に勤務する科学者であったため、アメリカの野生生物に何が起こっているのか、その原因、そしてこれから何が起こるのかについて十分に検証する機会がありました。
 彼女はまずDDTがなぜこれほど優れた殺虫剤をして機能するのか、その仕組みを化学的に理解しようとしました。この化合物は、昆虫細胞の内部に入り込み、神経系を攪乱してあやまった信号を伝えます。
 これは動物細胞のいちばん外側の膜が脂質でできていることと、DDTが脂質に溶けることとが関係しています。DDTは細胞に入り込むときに、カリウムやナトリウムといったほかの化学物質が入るためのドアを開け放してしまします。これにより昆虫の神経系が送るべき信号はめちゃくちゃになってしまい、結果として痙攣(制御不能な動き)や麻痺(動けなくなる状態)を起こし、死に至るのです。

2006年になって初めて農薬でない安全なホウ酸系防蟻剤「エコボロンPRO」が開発・発売されました!(注記:管理人)
植物連鎖の中で生物濃縮が起こる
この科学的ダメージは、おもに蚊の幼虫に対して有効です。しかし、ほかの生物種や環境に対するダメージも大きく、そして持続し、増幅さえします。
 DDTは蚊の細胞膜に入り込むと、そこに留まります。そして、ほかの生物がその蚊を捕食すると、DDTはその生物の体内に移行し、脂肪組織に蓄積します。小鳥たちは、数千匹の虫を食べることになるでしょう。結果、無数の虫たちの体内にあったDDTが小鳥の体内に集まり、濃縮していくのです。

 

昆虫と小鳥というのは、その場所に生息するすべての生物をつなぐ植物連鎖の中のたった2つの因子です。小鳥はタカなどのより大きな鳥に食べられますし、白頭ワシなどはDDTを体内に取り込んだ魚を食べるでしょう。小さな肉食動物はクマやオオカミなどのより大きな肉食動物に捕食されます。
 こうして動物たちに濃縮されていくDDTは1晩のうちに彼らを殺すわけではありません。
 たとえば鳥の場合、DDTが卵の殻を固くするためのカルシュウム作りを邪魔するため、卵がもろくなり、母鳥が巣に産み落とすときにヒビが入ってしまい、それ以上育つことができなくなります。ペリカン、ヨーロッパコマドリ、白頭ワシはこの被害に遭っていたのです。