面白シリーズBプーチンよ、悪は米国に学べ

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週刊新潮を後ろから読ませる人、いつも舌鋒鋭く歴史の裏側を解説される高山正之さんの「プーチンよ悪は米国に学べ」新潮社 (2014/9/18)に、納得のゆく歴史解説がありました・・
氏の歯切れの良い文章と目先の事象に惑わされず、物事の真実(?)を客観的に解説される立場にはいつも感心しています。

 

プーチンよ、悪(ワル)は米国に学べ

1820年代のメキシコ領テキサスは広くて、緑豊かで、バイソンが群れていて、それは素敵な新天地だった。
 で、米国は開拓民の入植が可能かどうかメキシコ政府に尋ねてみた。驚いたことにあっさりOKが出た。
 あの広さでメキシコ系住民は1万人もいなかったが、その何倍ものコマンチやアパッチがいて、白人の身勝手には厳しく反発していた。つまり治安が悪かった。
 だから米国側から入植者があれば心強いとメキシコ政府は思った。
 ただし誰でもいいわけではない。法を守り、よき市民であること、とくにメキシコは自由市民の国だから、奴隷は許されないと米国側に伝えた。
 しかし相手は米国人だった。10年後には入植者は3万人を超え、おまけに奴隷を5000人も持ち込み、税も納めようとしない。
振る舞いは来日する今の中国人に似ている。
メキシコの指導者サンタアナ将軍は約束を守るよう軍隊を送ったが、待ち伏せされ、兵士が殺された。
 米国人入植者の傍若無人はこれに留まらない。「こんな威圧的な政府の下では安心できない」とか言って「民主的に住民投票でテキサスを独立させるか銅貨を問う」ことにした。
 民主的とはよく言う。入植者はすでにメキシコ人の3倍を超えている。おまけに本来の主のインディアンの意向は聞かない。
 かくて米入植者は「民主的」な多数決をもってテキサスの独立を宣言した。
 将軍は怒る。自ら1600人の兵を率いて最前線のアラモの砦を襲った。中には元米下院議員デビー・クロケットら300人が立て籠もっていた。
 包囲戦は2週間で決着し、デビーの付き人ら黒人奴隷2人と24人の婦女子は助けられたが抵抗した男たちは全員が死んだ。
 アラモ全滅を待って正規軍で編成された「義勇軍」がテキサスになだれ込んでメキシコ軍を蹴散らした。
 将軍は捕われ、テキサスはめでたくメキシコから分離独立して、すぐに米国に併合された。
 アラモは米市民が心を一つにして「リメンバー・アラモ」を叫べるよう、敢えて見捨てられた。

 

なるほど!最近おなじような手段で独立した地方を自国に併合した事例がありましたね・・・。

 

 それから半世紀。ハワイのリリオカラニ女王は米国市民など高額納税者に限られた選挙権を貧しい島民にも広げる憲法改正を発議した。
 実質、米国系市民が握る議会は「淫乱で残忍な女王による非民主的な暴挙」と非難し、銃口を向けて女王を退位させ、ハワイ共和国を樹立した。
 米国系市民サンフォード・ドールが大統領に就き、ハワイの米国併合を承認した。
 同じころセオドア・ルーズベルトは太平洋の向こうに登場した日本を脅威に感じ、「軍艦をすぐに太平洋に移せる運河がほしい」と戦略家アルフレッド・マハンに書き送った。
 するとあら不思議、運河の最適地コロンビアのパナマ州で親米派による分離独立運動が起きた。
 コロンビア政府が鎮圧に出ると、ルーズベルトは「パナマの自由独立を求める人々」に同情して米軍を送り込んだ。
 1903年、パナマはコロンビアから分離独立した。米国は支援のお礼をよこせと言って国の真ん中を貫く幅20キロの運河用地を取った。
 パナマの人々は南北に分断され、今も不便をかこっている。

 

なるほど、あのハワイもパナマも同じような手段で手に入れたんだ・・。

 

 黒海の要所クリミアが先日の住民投票でウクライナから分離独立を求め、希望するロシアに併合された。
 スターリン時代に飢餓と粛清で酷い目に遭わされたウクライナ。その償いとしてフルシチョフがクリミアを贈った経緯がある。
 スターリンの遺体をレーニン廟から廃棄したのと同じ、スターリン批判作業の一環だった。
 ところが要のソ連邦は崩壊し、ウクライナもロシア正教会を敵視するNATOに摺り寄っていった。
 事情が変わったからクリミアを「元の鞘に納めるため」の住民投票だった。
 対してパワー米国連大使はロシアを盗っ人呼ばわりし、ケリー国務長官も「19世紀の(帝国主義的)センス」と非難した。
 でもそれは謙遜だ。米国は20世紀に入っても、もっとあくどい分離独立や併合をやってきた。ロシアはそこまで悪さはしていない。(2014年4月3日号)

何とも心地の良い最後の皮肉!
このほか、「そうだったのか!」と驚き納得する内容がいっぱいです。お勧めです!
高山正之監修によるトーク番組「異見自在」もどうぞ!