読書シリーズ『高血圧は薬で下げるな!』

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こうしてあなたと出会えたのも何かのご縁です、ぜひ「WB工法」と、「エアープロット」いう言葉を覚えて帰ってください、いつか必ずあなたのお役に立ちます!長野の棟梁が考えた「換気扇を使わないで室内の湿気・VOC・臭気を排出」する工法と、白金担持触媒で「アレルギー源を無害化する」方法です。

【読書シリーズ】
『高血圧は薬で下げるな!』浜六郎 角川書店
浜六郎:(はま ろくろう、1945年〜)は徳島県鳴門市生まれの日本の内科医である。1969年に大阪大学医学部を卒業、専門は治療学、薬剤疫学である。2000年4月には医薬ビジランスセンターを特定非営利活動法人化し、研究調査、医療過誤相談部門についてはEBMビジランス研究所として独立させた。コクラン共同計画の特別顧問。

 

私は、25年間服用して来た「降圧剤」を、この本を読んだ2014年10月からピタリと止めました。改めて「降圧剤を止めて良かった!」と、本書に感謝しております!

 

【備忘録】
大きな問題は次の四つです。
1)高血圧の基準値の改定
2)日本では適切な臨床試験(ランダム化比較試験)がほとんどゼロに等しい。
3)降圧剤の長期の害の問題がきちんと解明されていない。
4)薬が高価である。

血圧といえば、普通は動脈血圧を指します。圧力を水銀柱の高さに換算してmmHgという単位で表します。たとえば血圧120mmHgは、動脈内の圧が大気圧(760mmHg)より、120mmHgだけ高いという意味になります。

まず、高血圧の基準値改定の問題について述べます。
 2000年に高血圧の基準値が改定され、それまで「最大血圧が160、最小血圧が95以上」を高血圧としていたのが、140/90まで一気に引き下げられました。
 それまでは「境界域」として降圧剤使用の対象にはなっていなかった人にまで「高血圧症」という病名をつけ、はっきりと「病人」にしてしまったのです。しかも、降圧剤を使って血圧を下げる際の目標値は130/85未満、とさらに低く設定されました。
「血圧は低いほど良い」と「患者」に説明して、どんどん低い血圧にしている医者もいるようです。くれぐれも、そのような医者は避けてください。
 「血管大事」のあまり、体のあちこちで酸素不足、栄養不足が起きて免疫機能が低下し、感染や細胞のガン化を防ぐ機能が悪くなることのほうが問題です。

 

現在用いられている水銀血圧計の圧力測定の原理を最初に開発したのは1850年、フランス人マジェンディでした。そして、基本的に現在と同じ方法、つまり上腕にカフを撒きつける動脈圧迫封が1896年、イタリア人のシピオーネ・リバ・ロッチという医師により開発されました。当時は聴診器では測定せず、手首にある橈骨動脈が触れ始める値として測定していた。
ついで、現在も大部分の病院で用いられている測定方法が考案されたのが、1905年、ロシアの外科医、ニコライ・セルゲヴィッチ・コロトフが考案しました。
 コロトフの見つけた判定方法は、カフを膨らませて腕に圧力をかけ、動脈を圧迫して血流を止めます。このときカフの先の動脈に聴診器を当てても血管の音は聞こえません。次に少しずつカフの空気を抜いて圧力を下げてゆきます。すると、血液が流れ始め、血管の拍動に合わせて「ドッ、ドッ、ドッ」という音が聴診器から聞こえます。
この最初に音が聞こえた時の水銀柱の値が「収縮期血圧」(最大血圧)、さらに圧力をさげ最終的に無音となった時の水銀柱の値が「拡張期血圧」(最小血圧)です。

 

持続して血圧を下げることに成功した最初の降圧剤は、1931年にインドで使用されたレセルピンでした。これは生薬から抽出したレセルピンを使用したもので、欧米で知られることなく過ぎました。
 次に登場するのが、1950年に開発された交感神経遮断剤(グアネチジン)です。これは強力すぎて、一般の医師には使えませんでした。比較的安全に、しかも持続的に、欧米で降圧剤として試用されるようになったのは1956年にレセルピンが科学的に合成され、大量に供給できるようになってからです。

 

製薬会社の援助を一切受けず、中立性の高い雑誌として定評のあるフランスの医薬品情報誌「プレスクリル」は、「高血圧に関するWHOの欠陥ガイドライン――誰がその評価を傷つけたか」という論評を掲載しています。(「プレスクリル・インターナショナル」Vol.8、No.42、1999年)
 結論を先に言うと、ガイドライン改定作業の裏で糸を引いていたのは、多国籍企業である製薬会社です。以下は論評の要約です。
 ・WHO/国際高血圧学会の新しいガイドラインは、1999年2月4日にロンドンで発表された。しかし、これに先立つ数時間前に、WHOは「緊急情報―ロンドンで発表されるWHOの報道資料に関して」と題する記者発表資料を配布しこの中で「1999年度の新ガイドライン」はWHOとは無関係であるとし、「WHOの同意なしに製薬会社がスポンサーとなって新指針を配っている」と批判した。
・ところが奇妙なことに、翌日の2月5日になると、WHOはガイドラインの作成に対する批判をやめた。そして新ガイドラインの科学的妥当性を認め、記者会見の運営方針だけを批判した。

・この突然の方向転換はなぜ起こったのか。調べた結果、次のようなことが判明した。新ガイドライン作成に際して重要視されたHOT研究とSyst-Eur研究は、それぞれ、アストラ社(現アストラ・ゼネカ)とバイエル社という巨大製薬会社による資金提供によって行われていた。また、2月4日の記者会見のスポンサーもアストラ社であり、国際高血圧学会のホームページは、アストラ社の社名入りであった。
 このように、国際高血圧学会はもちろんWHOに対してさえ、多国籍企業である巨大製薬会社そその影響力をますます増大させているのが現状なのです。
 このような現状を考慮して、2000年の指針は割り引いて考える必要があるでしょう。

 

血液には、酸素や栄養素を全身の細胞に運ぶという大切な役割が有ります。加齢に伴い、誰でもある程度は血液の循環が悪くなりますから、酸素や栄養分を細胞の隅々まで送り届けるのが困難になります。
 そこで、心臓は送り出す圧力を強くして血圧を上げて、栄養を全身に届けようとします。ですから加齢に伴ってある程度血圧が上昇するのはむしろ自然なことなのです。その血圧を無理に薬で引き下げると、どうなるでしょうか。細胞に必要な栄養が届けられないという弊害が生まれる恐れがあるのです。

 

驚くべきことに、現在薬を処方している軽症・中等症、そして現在の基準では重症高血圧患者においてさえ、降圧剤で血圧を下げることによって寿命が延びたといえる確実なデーターは、日本でも外国においてもないのです。

JATE研究・・厚生省保健局の事業の一環として、1992年に予備調査が開始された。そしてその後、循環器病研究振興財団が中心となって、70歳以上の高齢の高血圧者合計2000人を対象とした本格的な長期(三年間)の臨床試験が計画されスタートした。
ところが、せっかく適切な計画が立てられてスタートしたにもかかわらず、残念なことに医師や患者の理解と協力を十分に得ることが出来ませんでした。そのため、対象者が当初計画の七分の一しか集まらず、しかも本人の希望や転居などのため最後まで試験を続けられず脱落していく人も多くいました。そのため、1998年にこの臨床試験は打ち切られてしまいました。
 この調査で対象となったのは、◆重篤な合併症のない◆70歳〜85歳までの◆上が160〜180(初期のみ150〜180)、下が90〜100の◆男女合計329人(予備調査含む)でした。
 無作為に二群に分け、一方の群は血圧が150/90未満になるように降圧剤を使用しました。この降圧剤は、日本でしようされることの最も多い、カルシュウム拮抗剤というタイプです。
 もう一方の群はプラシーボを使用して、経過が比較観察されました。降圧剤を使用した群は173人でプラシーボの群は156人でした。ただし、解析できた人数は、カルシュウム拮抗剤群105人、プラシーボ群91人でした。
 では、結果はどうだったのでしょうか。降圧剤を使用した人と使用しなかった人との間で、死亡率にも、また心臓病や脳卒中など降圧剤の効果として期待された合併症の発祥率にも、統計学上有意な差は見られませんでした
 さらに驚くべきことには、がんの発生率は降圧剤を使用した群のほうが、使用しなかった群に比べて多かったのです。また、降圧剤を使用したほうが、循環器以外の病気全体でも、重大な病気にかかる確率が高い傾向にありました。
降圧剤を使って予防できるはずの脳梗塞でさえ、降圧剤を使ったほうが多いくらいでした

 

NIPPON研究・・上島弘嗣(滋賀医科大教授)らが行った。1980年(昭和55年)国民栄養調査の対象となった人たちを、14年間追跡調査したもの。この調査の特徴は死亡率だけでなく、人の助けを借りずに身の回りのことができるかどうかという自立者の割合をきちんと調査している点です。

 

「降圧剤を使用しなかった人は、最小血圧が100以上はもちろん、たとえ110以上あっても、降圧剤を使用して90未満や100未満に抑えた人たちよりも、14年後の自立率が高かった。」

 

つまり高齢者にとって、全身に栄養を行き渡らせるために、血圧がある程度高めになることは自然なことなのです。それを無理に薬で引き下げることで、細胞の隅々へ栄養が行き渡らなくなり、自立度が低下するものと考えられます。

 

茨城県調査・・1993年(平成5)に健康診断の対象となった人を約5年間追跡調査したもの。
がん死亡の危険度は正常血圧のひとよりもむしろ、高血圧の人のほうが低いという結果が出ている。そして、血圧をさげるために降圧剤を使用した場合、がんになる危険はより増加した。

 

ヨーロッパの調査では、おおむね「高齢者では降圧剤の効果はない」という長期臨床試験の結果があります。その一方で、日本では高齢者の血圧を降圧剤で引き下げて、合併症や死亡率が減るという厳密な調査結果は皆無なのです。

 

JATE研究、茨城県調査、NIPPON研究では、降圧剤を使用して血圧を下げることが、がんの罹患の増加、がん死や総死亡の増加、あるいは自立度の低下という形で悪影響を及ぼしている可能性が高いことが分かった。

運動をすると、筋肉をはじめ全身の血管の伸縮性が増し、新陳代謝が活発になり、全身の筋肉に血液や酸素を送る心臓や肺の働きも活発になります。そして、運動を継続することで、心臓と肺の働きや血管の伸縮性が増し、余力が増し、先にも述べたように、人生のさまざまな危機に備えることが出来るようになると考えられます。
 そのほか、脂肪が燃えて皮下脂肪は減ります。運動を継続すると、体内に活性酸素を無害化する酵素(この酵素をSOD〈スーパーオキサイド・ディスミュテーゼ〉といいます)が増えるという研究が報告されています。

 

ストレスからくる高血圧の原因をそのままにして薬で血圧を下げると、体内では必要に応じて出ているホルモンの邪魔をしたり、血圧を下げて体のあちこちに必要な酸素や栄養分が送り込めなくなり、不都合が生じることになります。それが代謝全体、あるいは免疫系にも影響して、薬の害(副作用)として現れてくることになります。

 

降圧剤一覧表

 

利尿剤には、塩分(ナトリウム)の排出を促すことで、同時に水分も尿として出して体液を減らし、血圧を下げる効果がある。利尿剤にもいくつかのタイプがあり、ひとつは古くから使われている、チアジド剤(サイアザイド剤)です。ナトリウムとともにカリウムも出すので、カリウム非保持型利尿剤とも呼ばれます。腎臓にある尿細管でナトリウムと水分の再吸収を抑制して、循環血液量を減少させることで降圧効果が得られます。ただし、カリウムも一緒に出しやすいこと、尿酸が溜まりやすくなり痛風の原因になりやすい。
最大の利点は、降圧剤の中では高齢者の使用も含めて長期的な副作用が最も少なく、長期的な有効性と安全性が最も確立していて、しかも安価(一日6円)であるということです。

 

アドレナリンは体の活動力を高めるように作用し、その働きはα作用とβ作用の二つに分かられます。α作用は、おもに末梢神経を収縮する働きをします。β作用はそれとは逆に、筋肉の血管や気管支を拡げたり(β2作用)、心臓を刺激して心拍数を増加させたりする働き(β1作用)を持っています。
 ひとつのホルモンが、抹消では血管を収縮させて(α作用)、筋肉では血管を拡張する(β作用)、つまり正反対んお働きをします。これは不思議なことのように思えますが、巧妙な体の仕組みなのです。
 緊急の際の瞬発力は、生存のためには絶対に必要です。外敵から逃れ、狩りをして獲物を得る必要があったからです。その瞬発力を高めるために、いくつものホルモンを分泌していたのでは時間がかかります。そこで、ひとつのアドレナリンに二つの作用を持たせ、それを受け取る臓器の方で、作用を選択させるという仕組みができたのです。
 運動をするときに血液をあまり必要としない皮膚や腸などにはα受容体がたくさんあり、アドレナリンのα作用を受けて、血管を収縮します。
 一方、筋肉や気管支、心臓にはβ受容体がたくさんあります。β受容体はβ作用に反応して、筋肉の血管を拡張したり、気管支を拡げたり、心臓の心拍数多くし、活動しやすくするのです。α作用、β作用ともに血圧上昇の原因になります。
 その交感神経の働きをブロックして、血圧を下げようという考えで使われるのがβブロッカーやαブロッカーです。

 

〇βブロ化―:日本で最初に導入されたのは1968年(昭和43)です。プロプラノロールがその原型です。もとは狭心症んお薬として開発されたものです。しかし、心臓の収縮力を抑制して血圧を低下させる作用があり、その後降圧剤としても使用されるようになりました。
 長期の臨床試験でも、利尿剤とともに、寿命を延長することが確かめられている降圧剤です。相当な高血圧の場合には、比較的安全に使える降圧剤です。ただし、気管支を狭くする作用があるので、気管支喘息の患者さんには絶対に使ってはいけません。

 

〇αブロッカー:日本に導入されたのは1981年のことです。アドレナリンの作用のうち、末梢血管を収縮させるα作用を阻害する薬として開発されました。
末梢の血管収縮を阻害して血液を流れやすくすることで、血圧を低下させる効果があります。とくに使い始めによく効きますが、数日から1〜2週間もすると、血圧を下げる作用が慣れの影響で鈍って来る(耐性ができる)ことが有ります。αブロッカーを長期に使用した臨床試験でよい結果が得られないのは、耐性ができるためではないかと考えられています。

 

「アンジオ」は「血管」を意味し、「テンシン」は「緊張させる元」という意味です。つまりアンジオテンシンとは「血管収縮元」という意味なのです。アンジオテンシンにはTとUがあり、最終的に働くのはアンジオテンシンUです。それがアンジオテンシンUの受容体に結合して、血管を収縮させるのです。
降圧剤には、そのアンジオテンシンUができる量を少なくするタイプ(ACE阻害剤)と、アンジオテンシンUが働きにくくすることで血圧を下げるタイプ(アンジオテンシンU受容体拮抗剤・ARI)が有ります。

 

カルシウム拮抗剤:心臓や血管の筋肉細胞や神経細胞の興奮には、ナトリウム(塩分)とカリウム、カルシウムが関係しています。
 平滑筋の収縮には、カルシウムが大きく関わっています。平滑筋が収縮するためには、細胞の外から内側にカルシウムイオンが流入する必要がありますが、細胞の表面にあるカルシウムが出入りする穴を、カルシウムチャンネル(カルシウムんお通り道)と言います。
カルシウム拮抗剤はこのカルシウムチャンネルに蓋をして、カルシウムが細胞内に流入するのを妨害し、平滑筋が収縮するのを妨げ、弛緩させます。こうして血管を拡張させるのです。降圧剤として有用だという気がしますネ。
 ところが、カルシウム拮抗剤には大きな問題が有ります。カルシウムチャンネルは血管の平滑筋だけでなく、体中のすべての細胞にあります。他の細胞の必要なカルシウムチャンネルにまで蓋をすることになり、細胞が本来の機能を全うできなくする危険性があるのです。
 なかでももっとも問題なのが、免疫細胞の不活性化です。
カルシウム拮抗剤を服用すると、免疫細胞の活力が低下するため、通常なら退治しているがん細胞の芽や、既に出来上がったがん細胞を見逃してしまうという懸念があるのです。

 

血圧の目安は、新基準(目標130/85)ではまったく低く設定し過ぎていて話になりません。旧来の基準値である160/90でも、まだ低すぎる可能性が十分あります。71歳以上の高齢者なら、降圧剤の副作用を考えると、180/100では降圧剤は必要ないでしょう。180/110を少し超えている程度でもあわてて降圧剤を使う必要はありません。