読書シリーズJ「面白くて眠れなくなる遺伝子」

WB HOUSEのBlogへようこそ!”健康に拘る”営業の河野です。資料差し上げます!
こうしてあなたと出会えたのも何かのご縁です、ぜひ「WB工法」と、「エアープロット」いう言葉を覚えて帰ってください、いつか必ずあなたのお役に立ちます!長野の棟梁が考えた「換気扇を使わないで室内の湿気・VOC・臭気を排出」する工法と、白金担持触媒で「アレルギー源を無害化する」方法です。

『面白くて眠れなくなる遺伝子』 竹内薫 内山篤史 著 PHP
石原結實さんの「生きる力」を読んで「プチ断食は健康に良い!」と、今まで信じていた健康法が、この本では否定している・・・(-_-;)
でも、ダイエットにもなっているし、体調も文句ないので、石原医師を信じてまだまだ続けてみようと思う!!
私の忘備録の一部をご紹介!

 

長寿遺伝子があるって本当?

不老長寿は可能か?
 不老長寿は、人類最後の夢ともいいますが永遠の命は無理にしても、健康で長生きできるに越したことはないでしょう。色んな健康法や健康食品が出回っていますが、ほとんどは眉唾であることが多いようです。
 とりわけ、様々なテレビ番組でとりあげられたこともあって、世間では「サーチュインという遺伝子を働かせれば長生きできるらしい」と、信じている人がいます。
 しかし、それは誤解です。サーチュインとは、そもそもタンパク質の名前です。そしてサーチュイン・タンパク質を作る遺伝子には、Sir2(ミミズやハエ)やSIRT1(哺乳類)と名前が付いています。
 まず、サルを使った実験によって、カロリーを制限することが寿命を延ばす、ということが確認されました。これは事実です。俗に言う、腹八分どころか、腹七分にカロリーを減らすのが長生きの秘訣というお話の根拠です。
 しかし、このサルの実験には、重要なポイントが二つあります。
 一つは、生後すぐにカロリー制限を始めていることです。つまり、この実験は「大人になってからカロリー制限して、寿命が延びること」の証明にはなりません。
 もう一つは、必要な栄養素は減らしていないことです。要するに、単純に「食事の量を三割へらした」わけではないのです。実験では、栄養学的にキチンと計算された栄養素を基準にして、そこからカロリーだけを三割減らしているのです。ビタミン、ミネラル、必須アミノ酸、必須脂肪などなどは不足すると病気になってしまいます。
 そもそも、小食の人もいれば、大食いの人もいます。一律に三割減らすというのも乱暴な話なのです。証明されてもいない仮説を真に受けたお年寄りが、逆に栄養失調で健康を害するなんて笑えない話も耳にします。
 本書の読者は、安易に「普段の食事から三割減らせば長生きできる」などと考えないでくださいね。本当に危険ですから。
 産まれてすぐから始めないと・・・・とはいえ、なぜカロリー制限で長生きできるのでしょうか。このときサーチュイン(タンパク質)が重要な働きをすると考えたのがレオナルド・ガランテでした。ガランテの研究によって「カロリー制限をするとサーチュインが働くらしい。つまりサーチュインが老化を防ぐかもしれない!」と注目を浴びたのです。
 しかし、ガランテの研究は、別の研究者の詳細な実験結果から否定されました(2011年)。
ちなみに、これはガランテの捏造ではありません。ガランテの実験方法や結果の解釈が、完全ではなかったのです。もう少し丁寧に説明すると、ガランテの実験によって「寿命の延びたこと」と「サーチュインが増えたこと」は事実なのですが、別の実験で「サーチュインが増えないようにしても寿命が延びた」のです。
つまりサーチュインと寿命の延びは関係なかったことになります。
 その後、ガランテは、サーチュインが「脂っこい料理の食べすぎ」や「老化による代謝の衰え」をカバーするために働いているのかもしれないという実験結果を示しています。こうした機能は健康にとって大切なはずですが、逆に「寿命を延ばす」ことに繋がっていないのは不思議です。
 言ってみれば、生命の仕組みは、何かタンパク質を一つ動かしたくらいで寿命が延びるような、単純なモノではないということです。
 話を混乱させることになったのは、この長寿とサーチュインの関係に、レスペラトロールという物質が割り込んできたことでした。レスペラトロールはサーチュインを増やすというのです。レスペラトロールは、赤ワインに含まれるポリフェノールです。ポリフェノールは化学物質の分類名で、色んなものに含まれています(お茶や果物などが有名ですね)。アイドルに例えるなら、レスペラトロールは個人名で、ポリフェノールはAKBやハロプロのようなグループ名ですね。

 

サーチュインの真相
 ここで、話を整理します。

 まず、カロリーを制限すると(手段)、サーチュイン・タンパク質を作る遺伝子が働いて(メカニズム)、長寿になる(結果)、といわれていました。しかし、カロリー制限は大変です。そこに「レスペラトロールがSir2(ミミズやハエのサーチュインを作る遺伝子)を動かすらしい」という実験結果が発表されました。
 つまり、つらいカロリー制限をしなくても、レスペラトロールが長寿の「手段」になるというのです。ですが、先に説明したように、サーチュインは、寿命を延ばすことと関係ありませんでした。そもそものメカニズムが否定された訳です。
 しかし、サーチュインとは別のメカニズムで、レスペラロールが長寿をもたらしても良いかもしれません。ところが、残念ながら、2014年の5月、レスペラトロールは健康増進効果や長寿と関係無いという研究が報告されました。
 しかも、ガランテの研究結果が否定される前(2010年)には、レスペラトロールを研究していた製薬会社も臨床研究を止めています(一部の治験で安全性に問題があったようです)。今では、基礎研究を行う部門も閉鎖されたようです。
 以上をまとめます。「大人になってからのカロリー制限」や「レスペラトロールの摂取」は、長寿を約束するものではありません。したがって、長寿に効果がある根拠としてサーチュインを引用する健康食品は「情報が古い」のです。
 もちろん、健康食品やサプリが、嗜好品のように愛用されることまで否定はしません。(病は気から、と言いますし)。しかし治療薬や予防薬とは違って、化学的な根拠のないものです。すくなくとも、積極的にはおススメしません。】