エコボロンPRO Q&A

Q:エコボロンPROって何ですか?
A:「DOT」というホウ酸塩を15%含んだ、安全・強力・持続性と施工性を兼ね備えた初めての木部用防腐防蟻剤です。高濃度ほう酸塩水溶液が木部にすばやく浸透します。

 

Q:DOTとは?
A:八ほう酸二ナトリュウム四水和物(Na2B8O13・4H2O)の別称です。ほう素含有率が高く、しかも水に溶けやすい、木材保存に最も適したほう酸塩です。

 

Q:ほう酸塩って化学物質では?
A:原子番号5の元素「ほう素(B)」が自然界で酸素と結合してほう酸塩の形で存在します。ほう酸塩鉱物は、主に米・カリフォルニア州で採掘され精製されます。
水(H2O)もほう酸(H3BO3)も広義ではたしかに化学物質ですが、人工的あるいは工業的に合成した物質ではありません。

 

Q:今までに使われている薬剤との主な違いは?
A:一般的な防腐防蟻剤は農薬です。農薬成分をシロアリの気門(呼吸する穴)から吸わせて神経の伝達を阻害し殺します。この成分が室内に入ってきた場合シックハウス症候群の一因になるとされています。また、農薬は早期分解が必要なので効果は最長で5年間です。
一方、エコボロンPROの有効成分・ほう酸塩は蒸発しませんのでお部屋の空気を全く汚さず、分解されませんので効果も長期間持続します。

 

 

一般的な薬剤

エコボロンPRO

有効成分

農薬(有機物)

ほう酸塩(無機物)

作用 神経毒(吸うと神経伝達を阻害) 食毒(摂ると代謝を阻害)
防腐防蟻性

△〜〇

安全性

×

施工性

臭気

あり

ほぼ無臭

持続性

×

(最長でも5年間)



(非接地非曝露条件下で半永久的)

 

Q:どうやって使うのですか?
A:一般的な防腐防蟻剤と同じように、噴霧器やハケなどを使って木部を処理します。安全性が高く半そでで施工することも可能ですので、夏場につなぎを着ずに施工することができます。

 

Q:シロアリや木材腐朽菌には効いて、ひとには安全?
A:ほう素は植物の必須微量栄養素。ひとは野菜を食べることによって毎日ほう酸を摂取しているのです。ほう酸塩を取り過ぎた場合、ほ乳動物は尿で排出しますが、腎臓を持たない生物(哺乳動物以外)は代謝が止まって死に至ります。「ほう酸」や「ほう砂」が洗顔用として薬局で販売されているのは、まさしくこの”細菌に効いてひとに優しい”という作用を利用したものです。
また、エコボロンPRO商品自体も口から入れた場合、皮膚に触れた場合、目に入った場合などを想定した安全性試験を行っており、安全性が確認されています。

 

Q:なぜほう素系防腐防蟻剤は一般的じゃない?
A:1950年代にニュージーランドで始まった木材のほう酸処理。今日ではアメリカ本土の約90%が、全ての構造材に防蟻処理が義務付けられているハワイ州ではほぼ木造建築物全棟にほう酸塩処理がされています。それに対し日本では、未だに(2014年現在)農薬系がそのほとんどを占めています。2011年、ほう素系で初、木材保存協会の「認定剤」となったことをうけ、徐々にほう素系に替わるのではないでしょうか。

 

Q:エコボロンPROを採用するメリットは?
A: @室内の空気を汚す可能性がありません。
  A地面に直接触れず雨の当たらない(非接地非曝露)の環境下では強い効果が長く持続できます。
  B健康・長寿命住宅として差別化できます。
  C施工者の安全も確保できます。

 

Q 化学物質過敏症ですが、エコボロンは大丈夫ですか?
A エコボロンには揮発する成分が含まれていません。ホルムアルデヒドの揮発試験も行なっています。

 

Q 赤ちゃんがいますが大丈夫ですか?
A 大丈夫です。エコボロンは揮発蒸発しませんから、赤ちゃんには何の影響も与えません。
ただし、赤ちゃんが舐めたり噛んだりするような木製のおもちゃやベッドには使用を控えてください。

 

Q ペットに害はありませんか?
A 犬や猫などのほ乳類に対しての安全性は、非常に高いものです。赤ちゃん同様にお考えください。ペットが口にするもの(おもちゃ等)への使用はお控えください。

 

Q 肌に直接ついても大丈夫ですか?
A 大丈夫です。エコボロンに含まれる水とホウ酸以外の添加剤は、食品原料や化粧品原料に使われているものです。

 

Q 畳のカビ防止に液体のエコボロンを浸透させることで腐ることはありませんか?
A 上から多めに噴霧する程度であれば大丈夫ですが、湿ったままにはせず、風通しを良くして乾燥させてください。エコボロンには菌の繁殖を抑える効果がありますので、腐朽防止になります。

 

Q 室内の使用で、臭いや色は残りますか?
A エコボロンは無色・透明の液体です。ほぼ無臭で、乾けば完全に無臭になります。無垢の木にはかすかな水跡が残りますが、絞った雑巾で拭いていて抱くと、見えなくなる程度です。

 

Q 靴の臭い防止に効果がありますか?
A 靴が臭くなる原因に、大量に繁殖した菌があります。エコボロンは抗菌効果がありますので、靴の臭い防止にも使用でき、次に洗うまで効果は保たれます。

 

Q 間違って飲んでしまっても大丈夫ですか?
A エコボロンには間違って飲まないよう、苦味成分が入っています。少量口に入る程度であればまったく問題ありませんが、万が一、コップ1杯程度の量を一気に飲み込んでしまったような場合には、医師に相談してください。

 

Q 防火対策として使えるそうですが、実際どのぐらいの効果があるのですか?
A 自分から積極的に燃えにくくなるという程度です。完全に燃えなくなるという効果はありません。火災の際に、火の手がまわる速度が軽減できます。

 

Q ゴキブリもいなくなりますか?
A 効果のお約束はできません。見かけなくなったという声がある程度です。
そもそもゴキブリは清掃の度合いによって大きく左右されるとお考えください。

 

Q すべての昆虫に効果があるといいますが、ハエや蚊はどうですか?
A 効果はありません。ホウ酸は空気中には漂わないため、直接触れることがない昆虫には効果がありません。木材に食害を起こす昆虫類に対しての効果があります。

 

Q 庭の花や木の防虫剤として使用できますか?
A 使用できません。ホウ酸の濃度が高いため、庭木に噴霧すると枯れてしまうことがあります。
津波で海水を浴びた草木と同じです。海水は3・5%の塩分濃度で、エコボロンは15%の「ホウ酸塩濃度」、「ホウ酸濃度」では、約18%です。

 

Q シロアリやゴキブリに直接かけるとどうなりますか?
A エコボロンを直接噴霧すれば、短期間で弱って死んでいくものと思われます。しかし、即効性はありませんから、駆除剤としての性能は期待しないでください。
Q 室内のカビ対策に使用できますか?
A 軽減できます。あらかじめカビの発生しそうなところに噴霧してください。
壁質によっては、かすかなシミを残す場合がありますので、見えにくい箇所で試験を行なってから施工してください。

 

Q エコボロンでカビが消えますか?
A 一旦発生したカビは、市販のカビ処理剤で取り除いた後に、エコボロンを予防用としてご利用ください。

 

Q お風呂場のカビ防止になりますか?
A ユニットバスの場合は、ホウ酸が浸透しないので、カビ防止には効果がありません。

 

Q 家具に使用することはできますか?
A 塗装されていない無垢の木部などにご利用いただけます。

 

Q エコボロンの施工はシロアリ保証の対象になりますか?
A 保証に必要な条件を満たして頂ければ、お申し込みいただく事が可能です。メーカー認定施工店がエコボロンPROによる処理を新築住宅に実施した場合、最長で15年間の長期保証に対応します。費用は1年あたり500円程度で、別途、定期点検費用が必要です。既築の場合、5年間の保証が可能です。詳細は施工業者さんや工務店さんにお問合せください。

 

Q 保証の申込に必要な条件を教えて下さい。
A 主な条件として、ベタ基礎であること、基礎外断熱材を使用する場合は防蟻性能が第三者機関で確認されたものを使用すること、浴室がユニットバスであること、などが原則となっています。しかし、シロアリに対して一定の性能があることを確認できれば、例外的に認められる物件・工法もあります。

 

Q 保証はどのようなトラブルに適用されますか?
A エコボロンを塗った木部にヤマトシロアリかイエシロアリによる食害が発生した場合が対象となります。シロアリ保険はどの薬剤でも、どの保険会社であっても、この2種類のシロアリのみが対象となっていますのでご注意ください。

 

Q 保証期間が切れたら、延長はできるのですか?
A 保証期間が切れる前にエコボロンを再施工していただくことで、延長可能です。保証期間が切れた後に再施工した場合は、既築物件の保証として再スタートする形になりますので、条件や費用などが若干変わります。

 

Q 保証書は誰に対して発行されるのですか?
A 潟Gコパウダーから施工業者さんに発行されます。施工業者さんがシロアリの被害をリフォームなどによって修理する際の修復費用(上限1000万円 免責3万円)が、施工業者さんに支払われます。

 

Q 保証期間が切れても効果は持続するのですか?
A 持続します。雨にあたらず、極端な結露がない場合、効果は長期的に持続します。

 

Q 工事費用はどのくらいですか?
A キョーリンにお問合せください。お近くの認定施工店さんをご紹介します。そちらから見積って頂きます。

 

Q ねずみの駆除はできますか?
A できません。エコボロンは哺乳動物には効果がありません。

 

Q ねずみが逆に増えることはありませんか?
A エコボロンが原因で増えることはありません。

 

Q 床下浸水した場合は?
A 木部まで浸水した際には、効果が薄れる可能性があります。再施工をご検討ください。

 

Q 土壌処理はできますか?
A エコボロンは土壌処理用途の薬剤ではありませんので、効果のお約束ができません。

 

Q アメリカカンザイシロアリにも効果がありますか?
A あります。ホウ酸処理は諸外国では数十年にもわたり、その効果は実証されています。

 

Q キクイムシやヒラタキクイムシなどにも効果がありますか?
A あります。木材に食害を起こす、すべての昆虫から家を守ります。

 

Q 既築でもエコボロンでアメリカカンザイシロアリ対策ができますか?
A 残念ながら、完全な予防は困難です。雨が掛からなくて羽アリが入りそうな箇所に、エコボロンを散布しておくと、軽減できる可能性はあります。
屋根裏、軒下などの木部が露出した箇所、通気口の近辺、窓枠の周辺などです。
また、屋根裏などにホウ酸を粉のまま散布しておくことも有効です。

 

Q どうしてこんなに良いものが普及してこなかったのですか?
A 日本では、ホウ酸が水に弱いことに焦点があたり、合成殺虫成分中心の風潮が根強くありました。エコボロンPROが日本木材保存協会の認定を取得したのが2011年9月ですから、認知度が高まったのはつい最近のことです。
やがては、諸外国のように国内でも主流になることを願っています。

 

Q 小学校などにも使用するべきだと思いますが。
A そのように願っています。文部科学省には、学校建築にもホウ酸を使用することを検討していただきたいものです。担当する設計事務所が図面にエコボロンを使うよう記載すると、木材保存剤として、エコボロンが採用されます。
5年毎の木部の再施工が不要ですし、木材の劣化対策にもなりますので、結果的に公共予算を大幅に削減できると思われます。
設計事務所さんに知り合いがいらっしゃいましたら、是非この書籍をおわたしください。

 

Q 建売住宅の購入を考えていますが、エコボロンは使用されていますか?
A 是非、ご購入の際にお問い合わせください。残念ながら確率は相当低いと思われます。
今のところホウ酸処理は施主さんが希望されたときに使われるか、健康住宅を推進される一部の先進的な建築会社さんでのみ採用されているものです。

 

Q 自分でも施工ができますか?
A 一般向けの「守り神」(エコボロンと同じ製品で、保証が付かない点が異なる)での施工が可能です。仕様、価格等についてはキョーリンにお問合せ下さい。
ホームセンターで販売されている、園芸用の噴霧器で施工できます。

 

Q 近所の施工業者を教えてください。
A キョーリンにお問い合わせください。
親切に対応してくださる施工業者をご紹介させていただきます。

 

Q 新築にエコボロンを使いたいのですが、建築業者に説明する自信がありません。
A まずはこの書籍をおわたしください。データ、ホウ酸の原理から施工する際の認定制度など、詳細の説明を記載しております。

 

Q 家の寿命がどのくらい延びるのですか?
A 木材の寿命は大幅に伸びると考えていますが、家の寿命は工法にも由来します。
長寿命住宅をお考えの場合、しっかりとした工法をお選びください。

 

Q 皆がエコボロンを使うことで地球環境に影響はありませんか?
A まったく問題がありません。エコボロンは自然環境に多量に放出するものではありません。ハワイ州などではホウ酸処理材のシェアが90%を超えていますが、環境問題は発生していません。他の地域でも同様です。

 

Q:今までにエコボロンで施工した家がシロアリ被害にあったことはありますか?
A:施工実績は数万棟以上ありますが、1件の被害も報告されていません

 

Q:農薬系のデメリットは?
A: @健康被害の問題。
  A効果が5年と短い。外壁と内部仕上げの間にしまわれた主要構造部である柱や筋交いは、5年後の再処理は現実的にはできず、結果的に無処理状態となってしまうのです。

 

Q:どこから買えますか?
A:エコボロン代理店から技術、施工指導を受け、認定施工店として登録した業者のみ、代理店から購入いただけます。詳しくはお問い合わせください

 

Q:保証はつきますか?
A:500円/年で、300万円までの性能保証制度(5年〜最長10年)があります。但し諸条件(地域、構造等)がありますので、詳しくはお問い合わせください。有料再施工することにより、さらに保証期間を延長することも可能です。

 

エコパウダーの資料から引用
エコボロンPROをご使用いただくためには、こちらをご覧ください。

 

※)最新こぼれ話
2015年、東本願寺の阿弥陀堂の防蟻・防腐工事に際して大手の設計会社殿が防蟻剤の採用に当たり、ホウ酸系で下記の4種類を自社内で比較・試験をされました。
1)モクボーペゼザーブ(大日本木材防腐社)
2)ティンボアPCO(リオティントミネラルズ社)≪ボロンデガード工法はこの粉をお湯で溶かして使用≫
3)ボラケア(ナイサス社)
4)エコボロンPRO(エコパウダー社)
その結果選ばれたのはやはりエコボロンPROでした。
阿弥陀堂の施工状況については「エコボロンPRO採用現場写真」を参照願います。
二条城東大手門、高野山總寺院、熊本城本丸御殿などでも採用されています。