人間にとって一番大切な摂取物とは・・「空気」です。食物や水分は数日我慢できても空気は数分間も我慢できません。
その空気環境を「良質に!」維持することの大切さをご理解ください。
日本建築医学協会講演会レポートより引用
インドア・エア・クオリティ Indoor Air Quality(IAQ)とは、エバーウォール・ジェーピー・トレーディング(株)取締役社長のスタンレー・D・ジョンソン氏(故人)によると、「最近エアー・クオリティーということが注目されており、室内の空気が人体に及ぼす悪い影響とそのクオリティーを改善して生活の質を高める方法である。」とのこと。
かって
1)米国環境保護庁から「米国の標準的な家庭では、汚染された外気より室内空気の汚染の方が96倍もひどい場合がある。」
2)米国アレルギー喘息免疫学会より「すべての疾病の半分は汚染された室内空気が原因で引き起こされるか、悪化する。」
という情報が報告され、ジョンソン氏自身衝撃をうけたとのこと。
最近では
マサチューセッツ州特別立法委員会が同様の結論を出しているそうで
1)室内空気の汚染が米国内における全疾病の原因の50%を占めている。
2)インフルエンザにかかったと訴えた人のうち24%が実は一酸化炭素中毒だった。
と、報告されているとのこと。
米国ではメディアもIAQの問題を頻繁に取り上げるようになってきたが、実は特に新しい話題ではない。約20年前の1992年に、フロリダ州タンパで開催された米国環境保護庁主催の第一回エア・クオリティー会議で、既にこれらの事実が指摘されていた。
・1100万人の米国人が喘息に罹っている。
・2800万人が花粉症その他のアレルギーを持っている。
・被雇用者のうち20%がアレルギー、ぜんそく、自己免疫疾患などの深刻な病気に罹っている。
・環境保護庁(EPA)の推定では、米国企業の生産ロスのうち18%は劣悪な室内空気環境によるものだ。
・世界保健機構によると、全建物のうち40%が室内空気の汚染により深刻な健康被害をもたらす環境となっている。
・EPAによると高濃度のホルムアルデヒドはがんの原因となる。
・たとえ汚染物質の濃度が許容範囲内であっても、室内で混じり合った場合は相乗的な悪影響を及ぼすことを科学者たちは認識している。
当時でさえ、このようにEPAは近い将来に室内環境が大きな健康問題になるだろうと警告を発していた。
それが今や現実のものとなり、最も重大な環境衛生問題であることが公式に認められている。
米国では有害な空気環境による呼吸器疾患を治療するためのコストが年間何十億ドルもかかっているが、問題が収まる兆候は見えていない。
毎年少なくとも6000もの新しい化学物質が開発され、その多くが家や職場で毎日のように使用されている。こうした汚染物質に加えて、カビ、ダニ、細菌、ウイルス、タバコの煙、油脂、花粉、ほこり、アスベスト、鉛、最近話題のPM2.5.、その他の汚染物質が私たちの呼吸器と健康に害を与える可能性がある。
こうした物質が最近の気密性の高い室内環境の中で自由に循環しているのだ。
ウイルスや細菌はダクトや配水管の中、さらに換気システムの奥部で増殖していく。それらはインフルエンザから結核まで様々な病気の原因になることが証明されている。
ある冷暖房器からは27種類もの菌類が発見されたという。さらに悪いことに室内の汚染物質は屋外に比べて1000倍も人間の肺に到達しやすいことが判明している。
こうした恐ろしく危険な状況を考えると、屋外の汚染よりも室内の空気環境の方がはるかに有害であるという上記の指摘も納得がゆく。
「家の呼吸」日本建築を守る会編 より引用
家の新築時にもこのIAQが一番大切なのではないでしょうか・・。その空気環境をどういう手段で手に入れるかが問題です。お勧めは、高価な「換気装置」よりも、やはり「家の呼吸」だと考えます!
大丈夫です!「WB工法の家で無い!」場合でも、「エアープロット」があります!!ぜひググってみてください。