「蘇活力」

【読書シリーズ】
南和友 アチーブメント出版
南和友:1946年大阪生まれ。74年京都府立医科大学卒業。76年ドイツ国費留学生(DAAD)としてデュッセルドルフ大学外科へ入局。以後30年間にわたりドイツで心臓血管外科医として活躍。84年バードユーンハウゼン心臓・糖尿病センター主席心臓外科医。89年臨床外科医教授に就任。2004年ボッフム大学永代教授に日本人としてはじめて任命される。05年から10年にかけて日本大学医学部心臓血管外科教授を務める。10年北関東循環器病院の病院長に就任。これまでおよそ20,000例の心臓・血管・肺手術を執刀。熊本赤十字病院、一宮西病院心臓血管外科スーパーバイザーを務める。

 

 

「蘇活」初めて聞く言葉だが、調べてみて「納得!」
私の「我流の健康法」の理論武装になった!著者に感謝!
皆さんにご一読をお勧めします!

 

以下、備忘録

何かを達成しようとするときにアドレナリンが出ます。達成すると「やった」という昂揚感があり、アドレナリンの血中濃度が下がってエンドルフィンが多く出ることで、心臓の鼓動が下がり、気持ちいい汗が出て爽快感を感じるのです。

 

自律神経はすぐに作用し即効性がありますが、瞬間的なものです。やや時間があってホルモンが作用するため、その反応が持続されます。
 自律神経は必ず交感神経が先に反応し、アドレナリンが分泌されます。そして時間が経てばその作用は収まってきます。すると、次に副交感神経が優位になり、エンドルフィンというホルモンを出します。副交感神経とエンドルフィンが脳を「気持ちいい」という状態にさせ、血管や毛穴が広がり、脈拍は落ち着いて、汗が出てきます。これが自律神経の作用の仕方です。実際には交感神経が働いているときにも副交感神経は働いていて汗も出ているのですが、走り終わった途端に一気に汗が噴き出すように、順番としては交感神経のあとに、副交感神経が優位になるのです。
 気持ちの良い状態を味わうためには、副交感神経だけを活性化すればいいように思えますが、副交感神経は交感神経に付いてくることしかできません。交感神経を活性化させずに副交感神経だけを刺激することはできないのです。

 

 身体を動かさなくなると、交感神経の閾値が下がってきます。それにつれて副交感神経の閾値も下がります。お互いに下がってきているので、活力が生まれず、何かをしようとするときに、億劫になってしまうのです。自律神経のバランスが崩れているので、無気力になってしまう燃え尽き症候群と状態は同じです。

 

 ばい菌などが入ったとあれば、顆粒球はすぐに喰い付こうとしますが、正常な細胞まで損傷してしまうことがある。例えるなら、ボヤが起きた時に、消防車を出動して思いっきり水をかけるのが顆粒球です。ボヤはすぐに収まるかもしれないが、周囲は水浸しになってしまう。
 リンパ球は菌を固めて動けなくしてしまう。ボヤだから消防車で水をかける必要はないと判断し、周りに被害が及ばないように取り囲んで、自然に火が消えるのを待つわけです。
 リンパ球は、菌に対する抵抗力(抗体)を作る役割がある。この場合の菌を抗原と呼びます。
抗原が入ってきたら、身体に害があるかをリンパ球が調査し、必要があればタンパク質を抗原に合った形に変化させて(抗体)、抗原が身動きできないように包んでしまいます。
 一方で顆粒球は菌をそのまま殺しに行き、自分の細胞の中に取り込みます。こうした体内に入ったウイルスや細菌から身体を守る力を免疫力と言います。
 交感神経が優位だと顆粒球が増え、副交感神経が優位だとリンパ球が増える。
顆粒球とリンパ球、どちらも多すぎるのは問題で、バランスよ保っているのが理想です。

 

 人間の寿命は120歳くらいですから、病気や怪我をしなければ、その年齢までは生きられるはずですが、途中でストレスや食事の偏り、運動不足など、様々な原因によって、抵抗力が衰えて病気になり、途中で亡くなってしまいます。

 

人間の身体は、細胞レベルではつねに壊れ、再生しています。36兆個の細胞のうち、毎日6,000億個〜8,000億個の細胞が壊れては再生しています。
 その再生される細胞のうち、3,000個〜5,000個くらいは、正常な細胞と違った異形細胞が再生されます。その中で、とりわけたちの悪いものがガン細胞となります。
 本来あるべきではない細胞が生まれると「おかしいぞ?」とNK細胞と言われるリンパ球が殺しに行きます。そのようなことを繰り返して、日々ガン細胞が作られないようにしています。
 ところが、ストレスが溜まり交感神経過多になると、つられて副交感神経も過多になり壊れる細胞の数が増えます。必然的に異形細胞やガン細胞の数も増えて、NK細胞が殺しきれなくなるのです。
 つまり、異形細胞が増えすぎることリンパ球の働きがわるいこと。どちらか、あるいは両方によってガン細胞が発生しやすくなるということです。そして自律神経のバランスが崩れたとき、その状態に陥りやすくなるのです。

 

自律神経を鍛える9つの習慣
1.生活のリズムを整える
2.食事は腹八分目
3.運動をする
4.五感を使う
5.呼吸を意識する
6.感動する
7.情熱を持つ
8.薬はほどほどに
9.休暇を取る

 

心臓は1日に7,200リットルの血液を送り出している。

 

自律神経が正常に機能していれば、交感神経が優位になったあと、必ず副交感神経が逆作用として働きます。そのバランスが崩れている典型的なパターンは、生活のリズムの乱れている人です。

 

人間の身体の臓器で熱に最も弱いのは脳です。体温が40度を超えると、目まい、吐き気から始まり失神にまで至ります。

 

呼吸には「吸う」「吐く」の2種類の行為があるわけですが、「吸う」は能動的にするので交感神経を活発にし、「吐く」は受動的で副交感神経を優位にします。リラックスするときに深呼吸をしなさいと言われますが、これは吐くことが副交感神経を刺激するからです。

 

ジョギングなどをしているときには効率的に酸素を取り込める呼吸がとても大切です。「吸う」と「吐く」を1対2ぐらいにした方が良いと言われています。
 吸う時間を長くして、吐く時間を短くしてしまうと、空気が肺の中に残ってしまい、吸おうとしても入ってきません。吐く時間を長くした方が、酸素を十分に取り込むことができます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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