WB工法「ハットヘルスの凄い秘密!」

WB工法の部材にはそれぞれ特徴がありますが、中でも私が一番感心したのは「ハットヘルスの凄い秘密!」です。
持って回った言い方で申し訳ないのですが、下記でご確認ください。

 

ハットヘルスは棟瓦の間に取りつけて、「野地板側」の通気(通年開)と「小屋裏から」の通気(夏は開、冬は閉)を「形状記憶合金バネ」で自動的にコントロールします。

一定の床面積毎にハットヘルスの台数を増やしてゆきます。
WB工法のシステムの具体的な構造についてはWB工法の矩計図をご覧ください。
夏場は、室内の湿気・VOC・臭気が透湿壁を透過して壁体内に入り(透過)、自然な上昇気流でゆっくりと上昇し、小屋裏に集まります。
外気温23℃以上で形状記憶合金バネにより、ハットヘルスの換気口が開いていますので、そのまま屋外に吸い出されていきます。
冬場は、外気温17℃以下でアンダーヘルス、バリアヘルス、ハットヘルスの3カ所の換気口が閉じていますので、壁体内の気流の動きはほんの少しだけです。
従って「動かない空気の層が断熱性能を補助」します。
冬場の室内の湿気・VOC・臭気は、夏の間に乾燥した構造体で余裕をもって吸収し、次の夏場に屋外に排出します。・・・という、一連の仕組みから皆さんは何か「疑問点」を思いつきませんか・・?
私は、この説明をお聞きした時に「とっさに!」思いつきました。

・・・・・そうです、「夏場に台風が来た時にハットヘルスから雨風が吹き込む!ではないか・・?」という心配です。
全国各地のWB工法を採用されている工務店さんの事務所には「ビニールクロスと透湿クロスの比較模型」等と一緒に各部材のサンプルが準備してありますので、是非そちらで現物を確認してみて下さい。
特にハットヘルスについては「カットモデル」が展示してありますので、私の疑問に対する答えはそれをご覧いただければすぐに理解していただけます。
私の心配は杞憂でした・・!!
詳しくは下記の動画をご覧ください。「動力を使わないで!」簡単に風雨の吹き込みを防いでしまいます。
また、目のも細かいメッシュが付属していて、昆虫や塵埃の侵入も防いでいます。
つくづく開発者の故寺島会長のアイデアには感服いたします。
ハットヘルスの凄い秘密!

 

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1)まず、外部動力を一切使わず17m/h以上の風力で”弁”が自然に立ち上がり風雨の吹き込みを防ぐ。
2)風力が弱まると、”弁”が自重で元に戻る
3)しかも静音対策も考慮されている。
屋根の一番高いところで、人知れず、黙々と、動力を使うことなく、自然のエネルギーだけで「ハットヘルス」は働いています、健気です。
これを開発された故寺島会長は素晴らしい職人だった!と私は感謝しています。