冬期(気温17℃以下)には形状記憶合金バネを利用したWB工法の部材は閉まるので、「壁の中の通気が止まって、湿気を排出できないのでは・・?」とお思いですか?
・・ご安心ください、冬のWB工法通気部材(換気口)は形状記憶合金バネで自動的に閉まりますが、天気の良い日には自動的に開きますし、最悪閉まったままの状態でも約10%の小さなすき間で通気を確保しており、この10%の通気により壁体内の湿気を少しずつですが逃がしています。残りのほとんどの湿気は「夏に乾燥した躯体内の木材が、余裕をもって吸湿して快適な室内環境を維持できます。」
信じられませんか?本当です、その根拠は・・
例えば40坪の家で考えてみると、木造軸組構造の家であれば、使われる木材の量は92石(約20t)になります。木材の平均含水率を15〜30%と考えれば、吸湿可能な水分量は約2,000リットル。壁材は40坪の家に約500m2あり、石膏ボードは1m2につき2リットルの水分を吸収できるので約1,000リットルの水分の吸湿が可能。合わせて3,000リットルの水分吸湿能力が見込めることになります。
一方、一家4人で生活する場合、一人一日約1.5リットルの水分を発散することから計算して毎日6リットルの水分を室内に発散していることになります。ですから、計算上
3,000(リットル)÷6(リットル)=500(日)
500日分の水分を吸収することが可能となります。
また、冬の期間で考えると、長めに計算し4ヶ月を過ごすととして
6(リットル)×30(日)×4(人)=720(リットル)・・単純計算です
これは木材と壁材の吸湿能力3,000リットルの四分の一にも満たないことがお分かりいただけますね・・。
(2,000+1,000)÷720=4.17(倍)
この調整能力が、通気口が開くまでの冬の期間の湿度を、「余裕をもって」コントロールできるのです。
次の春先から夏場に換気口が開けば通気層内を空気が上昇し動くことで木材が空気に曝されて「乾燥が進み」ます。
つまり、「冬場に調湿した躯体の湿気を夏場に発散」し、「屋外に放出し」次の冬場に備える。
だから、「WB工法は、家が呼吸をしている!」と言えるのではないでしょうか・・!!
実際に住んでみて、そう感じています!!
ぜひ「内科医はなぜ通気断熱WB工法を選んだのか」を参照してみてください。