「暑い!」「寒い!」に関しては、感じ方に個人差があるでしょうから、実測値のデーターを見てご自分で判断して頂きたいです。
正直言って、私も2004年に自宅をWB工法で契約する際、住宅に関する知識が全くなかったので、「WB工法なら、エアコン無しで、冬も(夏も)25℃程度で暖かい(涼しい)のだろう!」と勝手に!期待していました。
2005年に完成後住んでみて、それなりに寒い(当時の断熱仕様でも、熱源無しで外気+10〜12℃程度)ので「アレッ?」と思った経験があります。
その後、メンテナンスに来ていただいたウッドビルドの担当者にその旨を話したところ「それで良いんじゃないですか?あまり外気と温度差が大きいとかえって体によくないでしょう。」と言われキョトン!とした覚えがあります。
よく考えれてみれば確かにその通りで、今では熱源無しで外気温+10℃程度なら十分だなあと思えるようになりました。大きな窓から、部屋の奥まで(夏はほとんど入らない!)差し込む冬の陽射しと、ちょっとしたヒーターなどがあれば快適に過ごせます。さらにヨドマーズでゆっくり室内の空気を撹拌すると、天井と床面の温度差も無くなるので快適です。
逆に「大がかりな機械換気装置」で、熱源を多用したり、昨夜の暖かい(汚れた?)空気がそのまま残っているのでは・・と思われる「過剰な”高気密”による恒温性!」、「過度の室内・外の温度差!」、「温かい!、涼しい!への過度の拘り!」・・は、四季のある日本ではかえって健康を害する可能性があるということにも気が付き、納得しました。 「汗をかかない 子」でググってみてください!3歳までに育った環境でその子供さんの皮膚機能(発汗作用)が完成する!そうです。「五味クリニック」等・・。
さらに、こんな話も大いに納得できます・・!
【「子供は少し飢えさせて育てよ、震えさせて育てよ」これは江戸時代の学者、貝原益軒の「養生訓」の教訓です。少しの「ひもじい」思いと「寒い」思いをさせることが、壮健な身体と長寿の体質を培うというわけです。現代なら「幼児虐待」で訴えられかねません。しかし古来「貧家に孝子顕る」という諺もあります。】(「3日食べなきゃ、7割治る!」船瀬俊介132P)
その「養生訓」には、以下の記述が・・。
【三分の飢えと寒さ】(828)
「小児をそだつるは、三分の飢と寒とを存すべし」と、古人いへり。いふ意(こころ)は、小児はすこし、うやし(飢)、少(し)ひやすべしとなり。小児にかぎらず、大人もまたかくの如くすべし。小児に、味よき食に、あかしめ(飽)、きぬ多くきせて、あたゝめ過すは、大にわざはひとなる。俗人と婦人は、理にくらくして、子を養ふ道をしらず、只、あくまでうまき物をくはせ、きぬあつくきせ、あたゝめ過すゆへ、必ず病多く、或(あるいは)命短し。貧家の子は、衣食ともしき故、無病にしていのち長し。
日本に住んでいる限りは、猛暑や厳寒と、特に梅雨のある日本独特の四季に上手に「付き合ってゆく」必要があると思います。
また、ある工務店の社長は「家は鼻で選べ!」と短い言葉でWB工法の効果を強調されています。
どこのお家にお邪魔しても、玄関を入って「今日は!」と挨拶した時に感じる、「その家独特の生活の臭い」がありますが、鼻はすぐに慣れてしまうので、そのうち気にならなくはなりますが、臭い(臭気物質)は漂い続けているんですよ・・!。臭い物質が残っている!・・と言うことはVOCも室内に残されていますよ〜・・・!
やはり家づくりで一番大切なのは、あなたの大切な家族を守る「奇麗な室内空気環境」ではないでしょうか・・。
単に、冬の「温かさ!」、夏の「涼しさ!」に拘れるのであれば、今流行りの「高気密・高断熱」を売り物にしている大手ハウスメーカーの方を検討されたほうが良いかも知れません・・が。
自分なりにいろいろ調べて分かったのは、WB工法は冬の間は通気部材(換気口)は閉まって”高気密”状態ですが、密閉してはいないので約10%の通気を確保しており、この10%程度の通気により壁体内の湿気を少しずつ逃がします。湿気が逃げるということは当然、熱も逃げるということになりますが、通気による熱の損失量はQ値に換算すると0.06W/uK程度となり、非常に小さな値で建物の温熱を損なうことはないそうです。(ウッドビルドの資料より)
さらに、夏場に乾燥した躯体の材木が冬場の湿気を余裕を持って吸収し、次の夏場に屋外に排出されます。つまり、一年を通して家自体が「湿気」を「吸収」したり「排出」したりと「呼吸」しているのです。
WB工法は「温熱等級4の認定」を頂いておりますので国の奨める断熱性能を確保しており、断熱・気密についても「施工マニュアル」に従って丁寧な施工がされるように解説・指示がされています。会員さんには初期は勿論、定期的に研修会を実施し徹底しておりますのでご安心ください。
中でも一番大切と考えているのは「換気扇を使わずに室内の湿気(化学物質と臭いも同時に!)を自動で屋外に排出」することにより、室内の空気(湿気、VOC、臭気)をいつも綺麗に保つことです。
日本の風土には、梅雨時の高い湿度と厳しい夏・冬の温度差といった特徴があります。この過酷な環境の中で家族と家の健康を維持するには湿気による室内空気環境の汚染や家の蒸れ腐れを解決しなければなりません。WB工法では、土壁の湿気を通す原理(透湿)で屋外に排出したり、木の呼吸(調湿能力)で余分な湿気を調湿して、夏・冬を問わず安定(年平均約55%)した湿度に保つ事ができます。これは自然の恵みを最大限生かす日本建築ならではの特徴(先人の知恵)です。
完成済の室内環境を、200棟超にわたり測定し、その結果を分析してもらって、結果的に判明したのですが、湿気を屋外に排出する際に化学物質と臭気も同時に透湿壁から排出されるので、換気扇を使わなくても爽やかな室内空気環境が維持できるのです。 そのデーターを添えて、国に「シックハウス症候群」を解決するには「ビニールクロスを止めて、透湿壁の原理の家造りをすべきだ!」と国会までデモ行進でアピールされましたが・・、国は無視しています。(いや!今更方向転換出来ないのでしょう!)
冬は形状記憶合金バネにより開口部(下図のアンダーヘルス、バリアヘルス、ハットヘルス)が閉じるため、第二通気層は通気層内の空気がほとんど動かないので保温層の役割をします。いわば、セーターを着ている状態を想像していただければ、その「やわらかい温かさ」をお分かりいただけると思います。
ご存じのように空気の熱伝導率は大変小さくて(熱を通し難い)その値は0.0241Wですのでその自然な暖かさは格別です。
でも、外気温との温度差は+7℃〜+10℃程度ですから真冬の時期では補助暖房が欲しくなりますので、私はカーボンヒーターを時々使っています。
逆に、外気温とあまりにかけ離れた暖かさ(温度差)は上述のようにかえって健康を害するようです。特に3歳までの乳幼児にとってはどんな温度環境で生活するかで皮膚機能の成長に大いに影響するそうです。
穏やかな温度差のきれいな空気の室内環境で日本の四季を味わうべきではないでしょうか。
ぜひ「内科医はなぜ通気断熱WB工法を選んだのか」を参照してみてください。